【10月28日 AFP】カナダ統計局(Statistics Canada)が24日に公表した2011年の国勢調査データによると、同国では国民のおよそ5人に1人に当たる約663万人が、自宅で公用語(英語およびフランス語)以外の言語を使っていることが分かった。

 今回の調査結果によると、カナダでは人口の58%(約1922万5000人)が英語のみ、18.2%(約604万3000人)がフランス語のみを自宅で使用している。両方とも前回調査よりわずかに減少し、多言語を話すという人が増えた。

 英仏両方の公用語で会話ができるという人は、前回よりも35万人多い約579万5000人だった。これは、全人口の17.5%に相当し、2006年の前回の国勢調査時(17.4%)とほぼ同じ水準。

 前回の調査から話者の数が最も大きく増えたのはフィリピンのタガログ語で、2006年の17万人から64%増の27万9000人となった。その他、以下の7つの言語でも30%以上の増加がみられた。

 北京語(+50%)、アラビア語(+47%)、ヒンディー語(+44%)、クレオール言語(+42%)、ベンガル語(+40%)、ペルシア語(+33%)、スペイン語(+32%)。

 移民が自宅で使用する言語として多かったのは、1位から順に、パンジャブ語、中国語(北京語・広東語以外)、広東語、スペイン語、タガログ語、アラビア語、北京語、イタリア語、ウルドゥ語、ドイツ語だった。

 一方、イタリア語、ポーランド語、ギリシャ語の話者は減少している。これらの言語を母国語とするのは、大半が初期の移民の子孫だ。中国語の話者も減ったが、これは「中国語」を示す方法が変更されたため。今回の国勢調査から、中国語は「北京語」、「広東語」、「その他の中国語」から選択することになった。

 なお、60以上ある先住民の言語のいずれかを話す人は21万3000人以上おり、手話ができる人は約2万5000人だった。(c)AFP