【10月24日 AFP】スーダンの首都ハルツーム(Khartoum)で24日未明、国営のヤルムク軍需工場で大きな爆発が起き、工場は一時、炎に包まれた。

 ハルツーム州のアブドル・ラハマン・ハイダル(Abdul Rahman Al-Khider)州知事は国営メディアに対し、23日深夜に爆発があり、続いて火災が発生したと語った。ハイダル知事は、初動捜査によれば爆発があったのは倉庫だと説明し、火災の原因は別にあるとの憶測を否定した。また、煙を吸って数人が病院に搬送されたという。

 現地のAFP記者によると、火災は爆発から3時間ほど経過した24日午前3時半(日本時間午前9時半)ごろには鎮火された。

 スイスの独立系調査機関が9月にまとめた「小型武器実態調査(Small Arms Survey)」は、武器収納箱の外装から、ヤルムクの軍需工場に中国製の武器や弾薬が輸出されていることは明らかだと報告している。これらの武器は10年近く紛争が続くスーダン西部のダルフール(Darfur)地方に移送されているという。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights WatchHRW)は1998年、スーダン政府がイラク向けの化学兵器をヤルムク工場に保管しているとの反政府勢力の主張を明らかにしたが、スーダン政府側は疑惑を強く否定している。(c)AFP