【10月22日 AFP】今夏のロンドン五輪で、メダルを1つも得られずに終わったパキスタン──だが、嘆くことはない、早業チャパティ(平たい無発酵のパン)作りから口ひげで車を引くチャンピオンなど、パキスタンには珍記録の世界記録保持者が五万といるのだ。

「珍種目」の世界記録を競う国内大会が青少年週間の一環として20~21日、同国東部ラホール(Lahore)でギネス世界記録(Guinness World Records)審査員立ち会いの下に開催された。

 手始めは国立ホッケー競技場を埋め尽くした4万2813人の観客によるパキスタン国歌斉唱だ。それまで隣国のライバル、インドが持っていた国歌斉唱人数の世界記録、1万5243人を軽く塗り替えた。

 チャパティ作りで世界記録を更新したのは、ムハンマド・マンシャさんだ。粉を混ぜて練る段階から焼き上げまで、チャパティを作る全工程を3分14秒で終えた。

 蹴りの回数を競う武術競技では、アフマド・アミン・ボドラさんが3分間にパンチバッグを616回蹴り、これまで別のパキスタン人が持っていた612回の世界記録を4回上回った。

 競技場の陸上トラックでは、サディ・ムハンマドさんが口ひげで重量1.7トンのピックアップトラックを牽引する世界記録を打ち立て、観客の喝采を浴びた。ムハンマドさんが口ひげでトラックを引いてみせた距離は60.3メートルだ。

 一方、短時間にできるだけ多くのTシャツを着る記録に挑戦した男性は、3分間で59枚のTシャツを着たが、シャツをきちんと腰まで下ろしていなかったと見なされて失格となり、惜しくも世界記録とはならなかった。(c)AFP