■卒業後は「世界平和」構築に尽力したい

 ハンソルさんは前年、ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル(Mostar)にある全寮制のインターナショナル・スクール、ユナイテッド・ワールド・カレッジ(United World CollegeUWC) に入学しメディアの注目を集めたが、本人としてはこの学校への入学がメディアを避ける最善の方法だったようだ。

 マカオとボスニアといった外国での学校生活では、韓国や米国からの生徒とも会うため、最初は「気まずい感じ」がしたと話す。「けれど、だんだんお互いを分かり合うようになって、今ではとても仲がいい友達です。一緒に旅行もするし、素晴らしい気分です」。また韓国については「反対側(韓国)に自分は行くことができないのが悲しい」と述べたが、「けれど少しずつ努力を重ねていけば、いつか結論に達し、僕たちは一つになることができるでしょう」と希望も語った。

 また学校の寮ではリビア人のルームメートと部屋を共有していると語った。このルームメートは2011年に殺害された故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の独裁政権に対し蜂起したリビアの反体制派を支持していたと述べ、「あの時、この友人はとても夢中になって僕に色んな話をしてくれました。国に帰ってまったく違うリビアを見たと。とても興味深いと思いました」と語った。

 また卒業後については、ボランティアや人道支援活動に関わり、「世界の平和」を築くために尽力したいと述べインタビューを締めくくった。

 今回のインタビューについてはなぜ引き受けたのか、また家族や北朝鮮政府に許可を受けているかどうかといった点について話すことはなかった。(c)AFP/Giles Hewitt