【10月18日 AFP】仏パリ(Paris)で17日開催された競売大手サザビーズ(Sotheby's)のオークションで、ドイツの作曲家ベートーベン(Ludwig Van Beethoven)の手書きの楽譜が25万2750ユーロ(約2600万円)で落札された。

 今回、競売にかけられたのはフランス生まれの金融家、故アンドレ・マイヤー(Andre Meyer)氏が50年以上かけて収集した音楽関連のコレクション。落札されたベートーベンの楽譜はピアノ練習曲用の草稿譜で、1827年にベートーベンが死去した後に競売で収集家アロイス・フックス(Aloys Fuchs)が購入し、その後、ポーランドの作曲家のショパン(Frederic Chopin)の手に渡ったという経歴をもつ。予想落札価格は10万~15万ユーロ(約1040万~約1560万円)程度だった。

 このほか、1951年に死去したオーストリアの作曲家シェーンベルク(Arnold Schoenberg)の署名入り弦楽四重奏曲の草稿には、シェーンベルクのものとしては史上最高額の24万750ユーロ(約2500万円)の値がついた。また、ヨハン・セバスチャン・バッハ(Johann Sebastian Bach)が鍵盤楽器のために作曲した『6つのパルティータ』の初版譜も、バッハのものでは史上最高となる22万8750ユーロ(約2400万円)で落札された。

 サザビーズが「ヨーロッパで最も重要な楽譜コレクション」と自負するマイヤー氏のコレクションには歴史的な作曲家らの草稿や初期楽譜などが多数含まれ、コレクションの落札総額は330万ユーロ(約3億4250万円)に上った。(c)AFP