■USADA報告書に記載された証拠より抜粋

- アームストロング氏が所属していた自転車チーム「USポスタルサービス(U.S. Postal ServiceUSPS)」の選手たちが禁止薬物のエリスロポエチン(EPO)、テストステロン、ヒト成長ホルモン、コルチゾンを使用していたと、チーム関係者が証言した。証言者はチームに所属していたジョージ・ヒンカピー(George Hincapie)、タイラー・ハミルトン(Tyler Hamilton)、フランキー・アンドリュー(Frankie Andreu)、ジョナサン・ボーターズ(Jonathan Vaughters)の各選手と、チームの健康管理を担当していたエマ・オライリー(Emma O'Reilly)氏ら。

- 1998年のツールドフランスで、レース終了後にアームストロング氏がオライリー氏に使用済み注射器を廃棄するよう依頼した。

- ヒンカピー氏とハミルトン氏は、アームストロング氏が1998年時点で既にEPOを使用していたことに気付いていたと証言。またボーターズ氏はツールドスペインで、アームストロング氏がホテルの室内でEPOを自ら注射しているところを見たと証言した。

- ボーターズ氏と、やはりUSPSでチームメートだったクリスチャン・バンデベルデ(Christian Van de Velde)氏は、ドーピング検査での陽性反応を避けるためアームストロング氏に医師が生理食塩水を投与するところを見た。

- ハミルトン氏は、アームストロング氏が1999年のツールドフランス中にEPOを摂取しているのを見たこと、2000年のツールドフランス前と期間中にアームストロング氏が自己血輸血していたことを証言した。

- オライリー氏は、アームストロング氏にコルチゾンの陽性反応が出た後、チーム関係者がその理由を捏造(ねつぞう)したと証言した。

- ヒンカピー氏は、アームストロング氏との会話から、2001~05年に同氏が自己血輸血を行っていたと確信したと証言した。

- バンデベルデ氏は、USPSのチームドクターだったミケーレ・フェラーリ(Michele Ferrari)氏のドーピング計画に従うよう、アームストロング氏から求められたと証言した。

- 2009年と2010年のツアー時のアームストロング氏の血液サンプルを検査したところ、以前のサンプルと比べて赤血球数が著しく低下していた。自然の状態で、赤血球数にこれほどの差がでる確立は100万分の1以下である。

(c)AFP