【10月13日 AFP】サクラの木の枝とテニスボール、そして一緒に楽しむ仲間さえ揃えば、「紳士のスポーツ」であるゴルフもエクストリームスポーツに大変身する。チェコ・ボヘミア(Bohemia)地方の「森のゴルファー」たちが技を競うのは、通常のゴルフ場ならばコースアウト扱いにしかならない森の中。その難しさは、トッププロも手を焼くレベルだ。

 現在チェコ国内で年間9つのトーナメントが開かれ、数十人が参加する「森のゴルフ」の発祥は、10年前にさかのぼる。サマーキャンプで子どもたちにゴルフを楽しんでもらおうと、2人の人物が考案した。プレーだけでなく自分でゴルフ用具をそろえる楽しみも教えたいと、クラブは木の枝を削って作った。だが当の大人たちが盛り上がってしまい、キャンプから帰宅後、友人たちを集めて遊び始めたのだという。

 プレーヤーは帽子をかぶり、男性なら色鮮やかなネクタイを締めるのがルール。クラブはサクラやクルミなど、硬い木ならば何でも良い。ティーには半分に割れた松かさを使う。テニスボールが採用されたのは、通常のゴルフボールは森の中では小さすぎるためだ。当初は「サンダルを履く」というルールもあったが、第1回トーナメントが雪の中で行われた後、廃止になったそうだ。(c)AFP