【10月4日 AFP】有害物質に対する消費者意識の高まりと各国での規制強化をうけ、各携帯電話メーカーで自社製品から有害物質を削減する取り組みが進んでいるとの調査結果が3日、米消費者団体エコロジー・センター(Ecology Center)により発表された。

 米ミシガン(Michigan)州を拠点とする同センターが過去5年間に発売された携帯電話36機種について有害物質の含有量を比較したところ、米モトローラ・モビリティ(Motorola Mobility)の「Citrus」、米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)4S」、韓国LG電子(LG Electronics)の「Remarq」の3機種が最も低いことが分かった。アップルが先日発売した「iPhone 5」は5位、ライバルとされる韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の「ギャラクシーS3(Galaxy S III)」は9位だった。

 エコロジー・センターの発表によれば、調査対象となった全機種で鉛、臭素、塩素、水銀、カドミウムのいずれかが含まれていた。これらの有害物質は、地中から抽出した瞬間から製品の組み立て、廃棄まで、製品ライフサイクルのどの段階でも汚染を起こしうるという。

 調査を率いたジェフ・ギアハート(Jeff Gearhart)氏は、各携帯電話メーカーで進む有害物質対策の背景として、より健康に配慮した製品への消費者意識の高まりと、欧州やアジアでの家電製品に使われる有害物質の規制強化を挙げている。(c)AFP