【10月2日 AFP】これまで浮気を繰り返し、家政婦と隠し子まで作ってしまったが、今も愛する妻とできればまたやり直したい――米俳優で前カリフォルニア(California)州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)氏(65)は1日に発売された回顧録の中で、現在離婚手続きが進むマリア・シュライバー(Maria Shriver)さんへの思いをつづっている。

 2人は25年間にわたり結婚生活を続けてきたが、隠し子の事実を知ったシュライバーさんは前年7月、裁判所に離婚の申し立てを行った。一家の家政婦、ミルドレッド・バエナ(Mildred Baena)さんとの隠し子が生まれた時期はシュライバーさんとの第4子の誕生時期とほぼ同じだとされている。

 回顧録「Total Recall(完全記憶)」の中でシュワルツェネッガー氏は、バエナさんとの情事は「最も愚かな」間違いだったと語っている。また同書には、妻のシュライバーさんへの思いが次のようにつづられている。

「離婚手続きは進められている。だが私はいまだに、マリアともう一度夫婦として、子供たちと一緒の家族として暮らしたいと願っている」

「現実逃避と言われるかもしれない。でも、これが私のありのままの気持ちだ。私はマリアを今でも愛している」

 シュワルツェネッガー氏はまた、妻に対して隠し事をする癖があったことも認めている。州知事への立候補を決めた時は発表の数日前まで言わず、心臓手術を受けるときも隠そうとしたという。

 米CBSテレビの番組「60ミニッツ(60 Minutes)」が行ったインタビューの中でシュワルツェネッガー氏は、浮気相手だったバエナさんの息子ジョセフ君が7~8歳になった頃、見た目が自分に似ていることに気付き、あえて何も言わずに母親への経済的支援を始めたと語った。

 バエナさんは解雇されることなく家政婦として働き続け、ジョセフ君は一家の子供たちと一緒に遊んでいた。だが、次第に疑いを持ち始めたシュライバーさんは夫が州知事の任期を終えた翌日、結婚カウンセラーに会った際に夫に事実を問いただした。

「ねえ、ジョセフはあなたの子だと思うんだけど」と率直に切り出したシュライバーさんに対し、シュワルツェネッガー氏は「全く君の言う通りだ」と答えたという。シュライバーさんはこの数週間後に離婚の申し立てを行った。

「(妻との)関係の中で私がした最も愚かなことだったと思う。ひどいことをした。マリアに並々ならぬ苦痛を与え、子供たちもひどく傷つけてしまった」

 シュワルツェネッガー氏はまた、浮気はバエナさんとが初めてではなかったとも告白している。回顧録では、1985年公開の『レッドソニア(Red Sonja)』で共演した女優ブリジット・ニールセン(Brigitte Nielsen)との「熱い情事」について書かれている。

 CBSによるインタビューで、他にも浮気したことはあるかと問われたシュワルツェネッガー氏は、「他にもあるが、それはマリアと私の間の問題だ」と答え、「私は完璧な人間ではない」とも語った。(c)AFP/Michael Thurston