【9月14日 AFP】マンモスのクローン化を目指す韓国とロシアの共同研究チームが、シベリア東部の永久凍土から発見したマンモスの化石組織の中に「クローン作成に使えるかもしれない」生きた細胞が残っている可能性があると発表した。

 生きた細胞の存在については韓国の研究所で確認調査が必要で、幹細胞研究者の多くは仮にそうした細胞があったとしても、クローン作製に十分な量ではないだろうと懐疑的な見方を示している。

 しかし、ロシアの北東連邦大学(Northeastern Federal University)遠征隊のセルゲイ・ヒョードロフ(Sergei Fyodorov)氏は12日、AFPの電話インタビューに、シベリア東部極北のヤクチア(Yakutia)地方で見つかった化石が直ちにマンモスのクローン化につながる可能性はあると語った。

「8月にシベリア東部でマンモスの組織片を発見した。一部の細胞の核は、今も生きているようだ。現場での顕微鏡観察で確認した」(ヒョードロフ氏)

 この共同チームには、2006年にヒト胚性幹細胞(ES細胞)に関する論文でねつ造が発覚した元韓国ソウル大教授の黄禹錫(Hwang Woo-Suk)氏が加わっており、研究への信頼を得られないでいる。ただし、同氏が05年に作製した犬の「スナッピー(Snuppy)」は世界初のクローン犬として認められている。(c)AFP/Marina Lapenkova