【9月13日 AFP】映画『007/死ぬのは奴らだ(Live and Let Die)』(1973)などのジェームズ・ボンド(James Bond)役で知られるロジャー・ムーア(Roger Moore)氏(84)が、最初の2回の結婚で妻たちから「家庭内暴力(DV)」を受けていたことを告白した。

 ムーア氏は4回結婚しているが、最初の結婚は19歳のとき。アイススケーターのドーン・バンスタイン(Doorn Van Steyn)さんとだった。

 英テレビで14日放映予定のトークショー「Life Stories」のなかで、ムーア氏は司会者のピアース・モーガン(Piers Morgan)氏に、ドーンさんからティーポットを投げつけられたことを打ち明けた。ドーンさんがムーア氏を引っかくのは日常茶飯事で、実家を訪れるたびに傷が増えていく息子を見て、ムーア氏の母親はぼうぜんとしていたという。

 ドーンさんは、ムーア氏の手の傷の治療に当たった医師にまで暴力をふるったという。

「彼女は『どうにかしなさいよ』と言って医師を殴ったんだ。ちょっとした変化だ。いつもは僕が殴られるのが普通だったからね」(ムーア氏)

 結局、ムーア氏は1953年にドーンさんと離婚。間もなくムーア氏は、ウェールズ人歌手のドロシー・スクワイアーズ(Dorothy Squires)さんと再婚したが、ムーア氏に言わせるとドロシーさんも「非常に怒りっぽい」性格の持ち主だった。ドロシーさんとの結婚生活も荒れたものとなり、ドロシーさんがギターでムーア氏の頭を殴ったこともあったという。

 ムーア氏はドロシーさんと1968年に離婚。翌年、イタリア人女優のルイザ・マッティオリ(Luisa Mattioli)さんと再婚し、3人の子どもをもうけたが、ルイザさんとの結婚も1996年に破局している。

 その後、ムーア氏はスウェーデン人のクリスティーナ・トルストロップ(Christina Tholstrup)さんと2002年に結婚。クリスティーナさんとの結婚生活は現在も続いている。

 一方、ムーア氏の妻だったドロシーさんは1998年、ドーンさんは2010年に死去している。(c)AFP