【9月7日 AFP】(一部更新)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は民主党全国大会最終日の6日、同党大統領選候補の指名受諾演説を行った。

 11月に行われる米大統領選で再選を目指すオバマ大統領は、ゴールデンタイムに合わせて行われた受諾演説で「すべての問題において、皆さんの前にある選択は単に2人の候補、2つの政党の選択ではない。これはアメリカが異なる2つの道のどちらを進むかという選択だ」と述べた。

 オバマ氏は景気後退と悲惨なほどの回復の遅れによって、自らの信条が試練にさらされてきたことは認めながらも、米国の隆盛と前回大統領選で約束した「チェンジ」(変革)は自分の政権下で来ると信じて欲しいと、有権者に訴えた。

「あの希望はさまざまなことによって試されてきた。戦争による犠牲、史上最悪の経済危機、そして政治的な行き詰まり・・・私たちは、現在の問題に立ち向かうことは依然可能なのだろうかと問わずにはいられない。しかし、アメリカに知ってほしい。私たちの問題は解決可能であることを。私たちが示す道はより険しいかもしれない。しかし、より素晴らしい場所へと続く道だ。こちらの未来を、皆さんには選んで欲しい」

 また「私が示している道が近道だとか、楽な道であるかのように見せかけるつもりはない。私はそういうことをしたことはない。10年以上にわたって積み上がってきた問題を解決するには、数年以上かかるというのが真実だ」とも述べた。

 またライバル候補である共和党のミット・ロムニー(Mitt Romney)氏については、外交を扱う準備ができていないと批判した。特にロンドン五輪を訪れたロムニー氏が英当局の警備体制に疑問を呈した発言を取り上げ、「わが国に最も近い同盟国を侮辱せずには五輪に行けないようでは、中国との外交の準備などできていないのだろう」と述べた。(c)AFP