【8月27日 AFP】モスクワ(Moscow)の救世主ハリストス大聖堂(Christ the Saviour Cathedral)でウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の退陣を求める抗議行動を行ったとして警察が行方を追っているパンクバンド「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」の女性メンバー2人が、逮捕を逃れるために国外に逃亡したことが分かった。同バンドが26日、明らかにした。

 同バンドはツイッター(Twitter)上で、「警察に追われているメンバー2人がロシア領土からの脱出に成功した!彼女たちは今、外国のフェミニストたちを集めて新たな行動を起こそうとしている」と発表した。2人の所在は明らかにしていない。

 プッシー・ライオットのメンバー5人は2月21日、明るい色の目出し帽をかぶって救世主ハリストス大聖堂に忍び込み、聖母マリア(Virgin Mary)に「プーチン大統領を追い払ってください」と訴える「パンクの祈り」を大音量で演奏した。

 5人のうち、逮捕・起訴されたマリア・アリョーヒナ(Maria Alyokhina)、ナジェージダ・トロコンニコワ(Nadezhda Tolokonnikova)とエカチェリーナ・サムツェビッチ(Yekaterina Samutsevich)の3被告には今月17日、「宗教的憎悪によって秩序を乱した罪」で禁錮2年の実刑判決が言い渡された。

 残る2人は身柄の拘束を逃れていたが、判決から3日後の20日、警察当局はこの2人の逮捕に向けた捜査を始めたと発表していた。

 大聖堂での抗議活動には、ビデオ撮影をした人物など5人以外のメンバーも参加していたが、その人数ははっきりしていない。(c)AFP