【8月17日 AFP】(一部更新)10日からストライキが続いている南アフリカ北西部ルステンブルク(Rustenburg)郊外のプラチナ鉱山で16日、労働者らと警官隊が衝突し、労働組合によると36人が死亡した。ナチ・ムテトゥワ(Nathi Mthethwa)警察相は地元メディアに、死者は30人以上と語っている。

 一連のストでは15日までに既に警官2人を含む10人が死亡している。

 現場は英資源大手ロンミン(Lonmin)が所有する鉱山。16日の衝突は、2日間にわたって鉱山付近の丘で座り込みをしていたデモ隊に対し、解散を呼び掛けた警察が催涙ガスや放水、ゴム弾などで強制排除にかかったため起きた。なたや木・鉄の棒などで武装して野営する労働者らに対し、ロンミン側は15日、仕事に戻るよう最終警告を発していた。

 労働者側は強制排除の際、警察が実弾も使用したと主張しているが、警察当局は使われた拳銃は先の衝突で死亡した警官から奪われたものだと反論している。また、ムテトゥワ警察相は衝突原因について、一帯を封鎖していた警官に銃やなたで武装した労働者らが近づいてきたことがきっかけだと述べた。
 
 ロンミン側は衝突で死者が出たことについて、鉱山の警備は警察の管轄であって、同社に責任はないと主張している。

 同鉱山では10日、一部の労働者が賃金を3倍に引き上げるよう要求してストライキを開始したが、強い影響力を持つ2つの労働組合の対立が絡み、暴力沙汰に発展している。(c)AFP