【8月13日 AFP】毎年8月に夏の夜空を彩るペルセウス座流星群(Perseid meteor shower)が12日にピークを迎えた。

 国際流星機構(International Meteor Organisation)のホームページ(http://www.imo.net)によれば、今年の流星群は北半球でもっとも観測しやすく、ピークは日本時間の12日午後9時から11時半の間だったという。今年は三日月の月相と重なり、月明かりが少ないため例年よりもより多くの流星を見ることができた。

 ペルセウス座流星群は、130年に1度の周期で太陽に接近するスイフト・タットル彗星(すいせい、Swift-Tuttle Comet)が地球の軌道上に残したちりがその正体だ。地球の大気圏に秒速約60キロで突入し、その際の摩擦で光の筋となり燃え尽きる事象である。時折見られる長く明るい流星は、彗星が残した豆粒またはビー玉ほどの大きさのかけらによるものだ。

 ペルセウス座流星群は、西暦258年にローマ人の拷問により殺されたキリスト教の殉教聖人の名前をとって「聖ラウレンティウスの涙(The tears of St. Lawrence)」とも称される。ラウレンティウスの没日である8月10日がペルセウス座流星群の発生時期と重なることがこの名の由来だ。

 伝説によれば、ラウレンティウスは野外に置かれた鉄格子の上で火あぶりにされ殉教した。その際、苦しみながらも処刑人らに対し、果敢にも「ひっくり返してくれ。こっち側はもう焼けてるよ」と皮肉を言ったとされる。ラウレンティウスは料理人の守護聖人として崇められている。(c)AFP