【8月1日 AFP】インドネシアの警察は7月28日、北スマトラ(North Sumatra)州メダン(Medan)のバスステーションで、密輸業者が運んでいたセンザンコウ85匹を押収した。警察当局が7月31日に明らかにした。

 押収されたセンザンコウは14の袋に分けて詰め込まれていた。85匹のうち約80パーセントは生きていたという。警察はマレーシアを経由して香港(Hong Kong)か中国本土に密輸しようとしていたとみている。

 アリやシロアリを食べるセンザンコウは絶滅の危機にひんしており、「ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、Convention on International Trade in Endangered SpeciesCITES)」で保護されている。

 センザンコウやセンザンコウを使った製品の取引は違法だが、主に中国やベトナムで肉は食品として、うろこを粉にしたものは医薬品の原料として珍重されている。センザンコウは哺乳類としては唯一うろこがある。(c)AFP