【8月1日 AFP】ジンバブエの刑務所といえば定員超過による劣悪な環境がたびたび非難の的となる場所だが、このほど空き巣を繰り返して捕まった男が「路上生活よりまし」だとして、終身刑にしてくれるよう治安判事に懇願するという珍事があった。

 人権団体はジンバブエの刑務所について、人間が暮らせる環境ではなく、食料は不足し受刑者たちは伝染病に苦しんでいると批判している。

 だが、31日の同国政府系日刊紙ヘラルド(Herald)が伝えたところによると、度重なる住居侵入と窃盗で有罪となったラブモア・マニカ(Lovemore Manyika)被告は判決後、どうか終身刑にして欲しいと強く希望した。検察官が読み上げた被告の訴えは、次のようなものだったという。

「刑務所内の暮らしの方が、路上生活よりましです」

「どうか終身刑にしていただけませんか」

 検察によればマニカ被告は7月、あるアパートにトイレの窓から侵入し、米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)」2台など複数の電子機器と現金1800ドル(約14万円)を盗んだとされる。

 結局、治安判事が言い渡した量刑は禁錮3年。さらに賠償金1956ドル(約15万円)の支払いを条件に、6か月の執行猶予も付いたという。(c)AFP