【7月31日 AFP】27日夜のロンドン五輪開会式で演奏を披露したビートルズ(The Beatles)の元メンバー、ポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんらの出演料が、わずか1ポンド(約120円)だったことが分かった。

 五輪関係者が30日にAFPに語ったところによると、開会式のトリを飾ったマッカートニーさんに加え、マイク・オールドフィールド(Mike Oldfield)さん、ディジー・ラスカル(Dizzee Rascal)さん、エミリー・サンデー(Emeli Sande)さん、アンダーワールド(Underworld)といったトップアーティストの出演料も1ポンドで、ただ働き同然の契約となっている。これは、正式な契約を結ぶ上でなんらかの対価を支払う必要があったためだという。

 ロンドン(London)の夕刊紙イブニング・スタンダード(Evening Standard)には、開会式で賛美歌「アバイド・ウィズ・ミー(Abide With Me)」を歌い、出演料の振込みを待っているというサンデーさんのコメントが掲載されている。

「出演料は1ポンドだと契約書に書いてありますよ。自分でサインしたから知っています。とはいっても、まだ何も受け取っていませんけどね。でも、この1ポンドは本当に特別なものです。このイベントがひときわ素晴らしいものになったのは、宿泊費を自分で負担さえしながら無償で出演したボランティアの人々のおかげでもあります。このことは、アートがいかに大切かを教えてくれます」

(c)AFP