【7月30日 AFP】香港(Hong Kong)で29日、中国への愛国心を養う新教科「国民教育」の学校教育への導入に反対するデモが行われ、ベビーカーを押す親たちなど主催者発表で9万人が参加した。中国政府は「国民教育」が自国に対する誇りと帰属意識を高めるために重要だとしているが、デモに参加した活動家や学生、幼い子を持つ親たちは「中国のプロパガンダで子供たちが洗脳される」と強く反発している。

 うだるような暑さの中、夫と2歳の娘を連れてデモ行進に参加した3児の母親は、「あからさまな洗脳だ」と憤りをあらわにした。「このカリキュラムには、中国共産党についてのバラ色の絵しか描かれていない。香港の学校に本土の計略を持ち込もうとしているにすぎない」

 かつて英国の植民地だった香港では最近、中国政府に対する反感が強まっている。先日も、香港と区別行政区トップである行政長官に親中派の梁振英(Leung Chun-ying)氏が就任し、胡錦濤(Hu Jintao)国家主席の前で宣誓を行ったことに対し、過去10年で最大規模のデモが起きたばかりだ。

 香港大学(University of Hong Kong)が前月発表した世論調査では、「自分は中国国民」だと考える香港市民の数は、過去13年間で最低となり、多くが「自分は香港人」と思っているとの結果が出ている。

 香港の警察当局は、29日のデモ参加者数を3万2000人としている。(c)AFP/Beh Lih Yi