【7月24日 AFP】米国人女性として初めて宇宙を飛行したサリー・ライド(Sally Ride)さんが23日、死去した。61歳だった。ライドさんの財団が発表した。1年5か月前から膵臓(すいぞう)がんで闘病生活を送っていた。

 ライドさんは1983年、スペースシャトル計画の7回目のミッションで「チャレンジャー(Challenger)」に搭乗し、米国人女性初の宇宙飛行士となった。

 声明を発表したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、ライドさんを「国民的英雄で、力強いロールモデル」と呼び、「何世代にもわたって幼い女の子たちに宇宙の星へ近づくという夢を与えた」とたたえた。

 ライドさんは1951年5月26日、カリフォルニア(California)州エンシノ(Encino)生まれ。スタンフォード大学(Stanford University)で物理学と英語の学位を取得した。

 1977年、大学の学生新聞に掲載された米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士の募集広告を見て応募した。NASAが民間人、さらには女性の応募を受け付けるのはこれが初めてだった。応募者8000人の中から、ライドさんをはじめとした女性6人を含む35人が選ばれた。

 ライドさんは2回のミッションに参加し、宇宙滞在時間は合計350時間近くに達した。3回目に予定されていたミッションは、乗員7人全員が死亡した1986年のチャレンジャー爆発事故を受け中止された。

 ライドさんは事故調査委員会の委員を務めた後、NASA本部に配属されたが、1987年にNASAを退職していた。(c)AFP