オバマ大統領、涙こらえ英雄行為を称賛 コロラド州乱射事件
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【7月23日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は22日、映画館で銃乱射事件が起きたコロラド(Colorado)州オーロラ(Aurora)を訪問し、生存者や遺族と面会した。その後、全米にテレビ中継された記者会見でオバマ大統領はこみ上げる涙をこらえつつ、面会した際の自分について「大統領というより1人の父親、1人の夫になってしまった」と語った。
オバマ大統領は、12人が死亡、58人が負傷した同事件を「悪の行為」と呼んだ。ただし、容疑者個人は司法の裁きを受けた後に「いずれ忘れ去られるだろう」とし、「思い出されるのは、この悲劇によって打ちのめされた善良な人々だ」と述べた。
■アリーさんとステファニーさんの実話
記者会見の終わりにオバマ大統領は、現場で勇敢さを示した2人の若者のエピソードを紹介。悲劇に見舞われたオーロラの町に明るい未来が待っている証拠だと称賛した。
オバマ大統領の話によると、現場となった映画館内にいたアリー・ヤングさん(19)と友人のステファニー・デービスさん(21)はそのとき、座席のすぐそばにガス缶が投げ込まれたのに気付いた。アリーさんは立ち上がって周囲に注意を呼び掛けようとしたが、「彼女は首を撃たれた。弾は血管を貫通し、血しぶきが吹き上がった」(オバマ大統領)。
「倒れたアリーを見たステファニーは冷静だった。すぐに地面に伏し、アリーを通路から引っ張り出すと発砲が続く中、出血している彼女の首を指で押さえて止血を試みた」(同)
アリーさんはステファニーさんに逃げるようさとした。だがステファニーさんは自分1人逃げることを拒み、止血を続けながら片手で携帯電話を使って警察に通報。容疑者が逮捕された後、ステファニーさんは他の人たちの協力を得て、アリーさんを駐車場2つを越えた先に到着した救急車まで運んだという。
「ステファニーの的確な行動のおかげで、私はさっきアリーと話すことができた。彼女はまた元気になるだろう」とオバマ大統領はコメント。ステファニーさんの冷静さとアリーさんの勇気をたたえ、次のように会見を締めくくった。
「私たちの目撃した状況が悲惨で、遺族にとって非常に痛ましい事件だからこそ、アリーとステファニーのような若い米国人のことに思いを馳せる意味がある。なぜなら、彼女たちは私たちの中にある最良の部分を代表しているからだ。彼女たちのおかげで、この暗闇の先にやがて明るい日が訪れると確信できるのだ」 (c)AFP
オバマ大統領は、12人が死亡、58人が負傷した同事件を「悪の行為」と呼んだ。ただし、容疑者個人は司法の裁きを受けた後に「いずれ忘れ去られるだろう」とし、「思い出されるのは、この悲劇によって打ちのめされた善良な人々だ」と述べた。
■アリーさんとステファニーさんの実話
記者会見の終わりにオバマ大統領は、現場で勇敢さを示した2人の若者のエピソードを紹介。悲劇に見舞われたオーロラの町に明るい未来が待っている証拠だと称賛した。
オバマ大統領の話によると、現場となった映画館内にいたアリー・ヤングさん(19)と友人のステファニー・デービスさん(21)はそのとき、座席のすぐそばにガス缶が投げ込まれたのに気付いた。アリーさんは立ち上がって周囲に注意を呼び掛けようとしたが、「彼女は首を撃たれた。弾は血管を貫通し、血しぶきが吹き上がった」(オバマ大統領)。
「倒れたアリーを見たステファニーは冷静だった。すぐに地面に伏し、アリーを通路から引っ張り出すと発砲が続く中、出血している彼女の首を指で押さえて止血を試みた」(同)
アリーさんはステファニーさんに逃げるようさとした。だがステファニーさんは自分1人逃げることを拒み、止血を続けながら片手で携帯電話を使って警察に通報。容疑者が逮捕された後、ステファニーさんは他の人たちの協力を得て、アリーさんを駐車場2つを越えた先に到着した救急車まで運んだという。
「ステファニーの的確な行動のおかげで、私はさっきアリーと話すことができた。彼女はまた元気になるだろう」とオバマ大統領はコメント。ステファニーさんの冷静さとアリーさんの勇気をたたえ、次のように会見を締めくくった。
「私たちの目撃した状況が悲惨で、遺族にとって非常に痛ましい事件だからこそ、アリーとステファニーのような若い米国人のことに思いを馳せる意味がある。なぜなら、彼女たちは私たちの中にある最良の部分を代表しているからだ。彼女たちのおかげで、この暗闇の先にやがて明るい日が訪れると確信できるのだ」 (c)AFP