【7月19日 AFP】ブルガリア東部ブルガス(Burgas)の空港で18日、イスラエル人観光客を乗せたバスが爆発し、少なくとも6人が死亡、30人以上が負傷した。イスラエル政府はイランによる爆弾テロだと主張している。

 バスにはブルガリア国内の黒海(Black Sea)沿岸にあるリゾート地に向かう観光客らが乗っていた。ブルガリア内務省当局によれば18日午後5時(日本時間同11時)ごろ、空港に降り立ったイスラエル人観光客らを乗せたバスが爆発し、付近のバス2台も炎上した。首都ソフィア(Sofia)にいる内務省職員は爆発による死者は6人、負傷者は32人だと述べた。

 目撃者によるとパニックを起こした乗客らがバスの窓から飛び降り、地面には衣服が引き裂かれた遺体が散乱。救急車のサイレンが鳴り響き、空港上空には黒い煙が立ち昇った。イスラエルのメディアは、ブルガスの空港に到着したイスラエル人観光客には、学校を卒業して軍隊に入隊する直前の若者たちが多く含まれていたと報じている。

 イスラエル当局はバスは銃撃され、爆弾を投げつけられたと発表した。ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は「イランによるテロには強硬に対処する」と述べ、「ここ数か月で、タイ、インド、グルジア、ケニア、キプロスなどでイランはイスラエル国民に危害を加えようとしてきた」と指摘した。

 今回の爆発事件は、イスラエル人が国外で犠牲になった事件としては2004年以降最悪のものとなった。ブルガリアでイスラエル人が攻撃されたのは初めて。イスラエルの最大の同盟国である米国に加え、フランスと英国もこの攻撃を強く非難している。ブルガリアの黒海沿岸はイスラエル人に人気の観光地で、2011年には14万人近くがブルガリアを訪れた。(c)AFP/Diana Simeonova