【7月17日 AFP】ロンドン五輪の選手村が16日にオープンし、第1陣の選手たちが到着した。今後数千人もの選手を迎え入れるため、大会関係者は本格始動した。

 選手たちはあいにくの曇り空と小雨の中、今後3週間を過ごす住居へと足を踏み入れた。施設は計2818戸からなる11棟のマンション型で、選手のリラックススペースとなる庭を囲む形で建設されている。

 一方、ロンドンのハブ空港のヒースロー空港(Heathrow Airport)は記録的な旅客数を見込んでおり、通常の利用者数が19万人であるのに対し、五輪期間中は1日23万7千人の利用が予想されている。

 またヒースロー空港ではここ数週間、入国審査を通過するために数時間並ばなければならず旅客から苦情が挙がっていたが、入国審査官を増員して事態の改善を図った。また、空港から市内に向かう際に渋滞を避けるために選手や関係者の優先道路として設定された高速道路M4の利用も開始となった。

 それでも、500人以上のボランティア職員によって歓迎された選手や五輪観戦客の中から不満の声も挙がっている。

 陸上、男子400メートルハードルに出場する米国のカーロン・クレメント(Kerron Clement)は、ヒースロー空港から選手村までのチームメイトとのバス移動に4時間を要したと嘆きながら、悲喜こもごもの様子を見せた。クレメントはツイッター(Twitter)上で「あぁ、4時間も路上をさまよってる。ロンドンの第一印象は良くないね」「選手は眠いし、空腹だし、用を足す必要もある」とつづったが、到着後には「選手村で食事中。いろいろな料理が選べていいね」と投稿し、施設の充実ぶりに目を見張っていた。

 同日には、五輪史上最大規模のドーピング検査も開始。競技に参加する半数が、ロンドン・パラリンピックが閉幕する9月9日まで6000以上のサンプルが150人の科学者によって検査される。(c)AFP/Guy Jackson