【7月19日 Relaxnews】出産を控えた米国の「新米お母さん」たちにとって、赤ちゃん誕生の瞬間をプロの写真家に撮ってもらうサービスはもう「古い」ようだ。最新トレンドは、胎児のソノグラム(超音波検査)画像を膨らんだ自分の腹の写真の上に合成する、というもの。

 この手の加工写真をめぐるコメントが初めて米育児ウェブサイトに登場したのは、2010年6月ごろにさかのぼる。ある育児サイトで、ユーザーの1人が「娘のソノグラム顔写真があるのだけれど、私のおなかの写真に貼り付けたいの。誰か画像加工してくれないかしら」と要望を出していた。

 だが最近になって、新米お母さんたちの集まるインターネットコミュニティーや米SNSフェイスブック(Facebook)などのソーシャルサイトで、こうした加工写真が流行し始めた。米ブルックリン(Brooklyn)で育児ブログ「STFU」を運営する「B」氏は、「妊娠した女性の腹に暗闇の中で光る赤ちゃんの姿をはめこんだ画像が大量にネットに出回っている。この数週間ほどのことだ」と、オンライン新聞ザ・デイリー(The Daily)に話した。

 親たるものはどの程度まで、妊娠やわが子の出産を記録するべきなのか――オンライン雑誌「スレート(Slate)」や仏オンラインフォーラム「ウ・フェミナン(Au Feminin)」などではこの画像加工をめぐって活発な議論が交わされており、専門家の間では不快感を催させるとの批判もある。

 ニューヨーク(New York)を拠点に活動する家族写真家、シェリー・クーン(Shelly Kuhn)氏は、ザ・デイリーのインタビューで「もっとこういう写真を手がけたい。けれど、こうした加工写真を美しいと感じる人もいるが、病的で気分が悪くなると言う人もいる」とジレンマを口にした。

 写真加工ソフトで妊娠中の女性の写真に視覚効果を追加した画像自体は以前からある。画像共有SNS「ピンタレスト(Pinterest)」では今月6日、母親の腹に胎児の足跡がくっきりと浮かび上がる加工画像がその1週間で最も人気の写真の1つに上がっていた。(c)Relaxnews/AFPBB News