【7月14日 AFP】陸上、ダイヤモンドリーグ2012(IAAF Diamond League 2012)第8戦ロンドン大会(Aviva London Grand Prix)が13日、ロンドン(London)で行われ、男子100メートルは元世界王者のタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)が優勝を飾った。

 ジャマイカのアサファ・パウエル(Asafa Powell)が出場を取りやめる中、世界歴代2位のタイムを保持するゲイは、低い気温と向かい風の中で行われたレースで10秒03を記録した。

 2位には10秒09を記録した米国のライアン・ベイリー(Ryan Bailey)、3位には10秒13でジャマイカのネスタ・カーター(Nesta Carter)が入った。

 100メートルと200メートルの元世界王者で、ロンドン五輪ではウサイン・ボルト(Usain Bolt)とヨハン・ブレイク(Yohan Blake)のジャマイカ勢に勝つことを望んでいるゲイは、「勝ててとても嬉しい。天候もそこまで悪くなかった。特定の天候に慣れることは精神的な準備も兼ねてとても重要だ。状態はとてもいい。五輪では金メダルを取りたい」と語った。

■男子5000メートルはファラーが連覇、女子はケニア勢が上位独占

 同日行われたそのほかの種目では、男子5000メートルで13分6秒04を記録した英国のモハメド・ファラー(Mohammed Farah)が大会連覇を達成し、会場に集まった観衆を喜ばせた。

 シーズン自己ベストの12分56秒98には届かなかったファラーだが、自信に満ちたパフォーマンスは自国で開催されるロンドン五輪での成功に弾みをつけた。

 男子110メートルハードルでは、米国のアリエス・メリット(Aries Merritt)が今季最高記録の12秒93を記録し、五輪での同種目金メダル最有力候補の実力を示した。

 2位には13秒06を記録したジェイソン・リチャードソン(Jason Richardson)、3位には13秒18を記録したライアン・ウィルソン(Ryan Wilson)が続き、男子110メートルハードルは米国勢が上位を独占した。中国の劉翔(Liu Xiang)は、背中の痛みを訴えて棄権している。

 男子400メートルハードルでは、プエルトリコのハビエル・クルソン(Javier Culson)が世界王者のデイビッド・グリーン(David Greene、英国)と五輪金メダリストのアンジェロ・テイラー(Angelo Taylor、米国)を抑え、自身が叩き出した今季最高記録と同タイムの47秒78で優勝した。

 一方、女子400メートルハードルでは、英国のペリー・シェイクス・ドレイトン(Perri Shakes-Drayton)が自己ベストを更新する53秒77で優勝した。2位には54秒63を記録した欧州王者のイリーナ・ダヴィドワ(Irina Davydova、ロシア)が入り、3位にカリース・スペンサー(Kaliese Spencer)、4位に2008年の北京五輪で金メダルを獲得したメレーン・ウォーカー(Melaine Walker)らジャマイカ勢が続いた。
 
 女子5000メートルはケニアのビビアン・チェルヨト(Vivian Cheruiyot)が14分48秒86で優勝し、同じケニア出身でライバルのメルシー・チェロノ(Mercy Cherono)が14分49秒26で2位、リネト・チェプケモイ・マサイ(Linet Chepkwemoi Masai)が14分53秒93で3位に入った。(c)AFP