【7月11日 AFP】オランダ・ハーグ(The Hague)の国際刑事裁判所(International Criminal CourtICC)は10日、少年兵を徴集した戦争犯罪の罪で有罪判決を受けていたコンゴ民主共和国(旧ザイール)の元武装勢力指導者、トマス・ルバンガ(Thomas Lubanga)被告(51)に対し、禁錮14年の量刑を言い渡した。

 2002年に戦争犯罪などを扱う初の常設裁判所として設立されたICCが、量刑を言い渡したのは今回が初めて。

 検察側や人権団体は少年兵の徴用に明確な警鐘を鳴らしたとしてこの判決を歓迎したが、一部の活動家は罪状に性犯罪が含まれなかったことに失望感を示した。またコンゴ民主共和国政府は量刑が軽すぎるのではないかと指摘している。

 ルバンガ被告は金資源が豊富な同国北東部のイトゥリ(Ituri)地方で起きた紛争で、2002~03年にかけて武装勢力の戦闘要員として子供を動員した罪で今年3月に有罪判決を受けていた。これはICCが下した初の判決となった。人権団体によれば、同地方では1999~2006年にかけて約6万人の民間人が殺害されている。

 ルバンガ被告は、子供たちを家や学校、サッカー場などから連れ去り、強制的に戦闘や残虐行為を行わせた罪で有罪となった。連れ去られた中には11歳の児童もいたという。(c)AFP/Jan Hennop