■大統領選を機に迎えた転換期、さらなる課題も

 カミングアウトの波は、11月の大統領選で再選を目指すバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が5月、米大統領として史上初めて同性婚を支持する姿勢を公に表明した後さらに勢いを得たようだ。LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の有権者団体は直ちにオバマ氏支持を打ち出した。

 米国では現在、同性婚は6州と首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)で合法化されているが、連邦レベルでは認められていない。11月にはメーン(Maine)州、メリーランド(Maryland)州、ワシントン(Washington)州で同性婚合法化の是非を問う住民投票が行われる。

 支援団体「全米ゲイ・レズビアン・タスクフォース(National Gay and Lesbian Task Force)」のダーリーン・ニッパー(Darlene Nipper)事務局次長はAFPの取材に、「とても興味深い時期を迎えている」と述べた。「たくさんのことが短期間に起きている。いろいろな意味で、われわれは転換期にある」

 ただニッパー氏によれば、同性婚のみならず残された課題はまだ多い。特に米国の大半の州で現在、性的指向を理由にした職場での差別から従業員を守る法律がないことは「見逃すことができない」問題だという。

 カミングアウトするかしないかは、現状では職場で差別を受けるリスクを負うか否かの選択だとニッパー氏。「もし差別を禁止する連邦法が制定されれば、(カミングアウトによって)本当の自分を明かした一部の人々が今得ている安心感を、もっと多くの人たちが感じられるようになる」と話している。(c)AFP/Robert MacPherson