【7月9日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は8日、火星無人探査車「オポチュニティー(Opportunity)」が撮影した写真を組み合わせた火星のパノラマ画像を公開した。

 オポチュニティーのマスト部に取り付けられた360度全方位の撮影が可能なパノラマカメラ「Pancam」を使って、「グリーリー・ヘイブン(Greeley Haven)」と呼ばれる露頭で2011年12月21日から12年5月8日までの4か月余りに撮影した火星の画像計817枚を合成したもの。オポチュニティーのわだちや古い衝突クレーターが見える。

 NASAが声明文の中で「実際に火星に行って直接見るのに次いで素晴らしい」と評したパノラマ画像には、手前にオポチュニティーのデッキと太陽電池パネルも写っている。

■キュリオシティーも8月に火星へ

 オポチュニティーは2日、火星到達から3000火星日(火星の自転周期に基づく火星での1日)を迎えた。前年11月に米フロリダ(Florida)州から打ち上げられた火星無人探査車「キュリオシティー(Curiosity)」も火星に向かっており、8月初旬にも到達する見通しだ。

 キュオシティの正式名称は「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(Mars Science Laboratory)」だがNASAの科学者らは「ドリームマシン」とも呼んでいる。

 開発と打ち上げに25億ドル(約2000億円)が投入された史上最も高価な火星探査車のキュリオシティーは、搭載された装置で火星の岩石を分析し、生命が存在していた可能性を探る。(c)AFP