【7月9日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)は8日、男子シングルス決勝が行われ、大会第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は4-6、7-5、6-3、6-4で大会第4シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を退け、通算7度目の優勝を飾った。

 マレーが描いていた、1936年のフレッド・ペリー(Fred Perry)氏以来となる英国人男子選手のウィンブルドン制覇の夢は実現しなかった。

 ピート・サンプラス(Pete Sampras)氏、ウィリアム・レンショー(William Renshaw)氏と並んで大会歴代最多となる通算7度目の優勝を遂げたフェデラーは、グランドスラム(四大大会)での24度目の決勝戦で自身17冠目を手にした。
 
 さらに世界ランク1位の座に返り咲いたフェデラーは、1969年大会のロッド・レーバー(Rod Laver)氏、1975年大会のアーサー・アッシュ(Arthur Ashe)氏に続き、30歳以上でウィンブルドン制覇を成し遂げた史上3人目の選手となった。

 ウィンブルドンでは2009年大会、四大大会では2010年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2010)ぶりの優勝を飾ったフェデラーは「僕のヒーローであるサンプラス氏と記録で並んだことは素晴らしい気持ちだ。再び王者になれて嬉しい。ここ最近の数試合の中では最高のプレーができたと感じているので、これ以上嬉しいことはない」とコメントした。

 一方、1938年のバニー・オースティン(Bunny Austin)氏以来、男子の英国人選手として74年ぶりに進出を果たした決勝で76年ぶりとなる優勝を目指した25歳のマレーは、自身が出場した四大大会の決勝で4連敗を喫した。

 閉会式では堪えきれずに涙を流したマレーは「(優勝に)近づいてはいる。挑戦は続けるが、簡単なことではない。まず、ロジャーを祝福したい。これが最高のチャンスかどうかと聞かれた。ロジャーは30歳だ。30歳にしては悪くないと思う」と何度も言葉に詰まりながら語った。(c)AFP