【6月26日 AFP】インド政府は25日、166人が死亡し300人以上が負傷した2008年11月のムンバイ(Mumbai)同時襲撃事件を計画したとされるアブ・ハムザ(Abu Hamza)容疑者を同国の警察が逮捕したと発表した。

 サイード・ザビウディン(Sayed Zabiuddin)の別名を持つハムザ容疑者はパキスタンのイスラム過激派「ラシュカレトイバ(Lashkar-e-Taiba)」のインド人メンバーで、21日に中東からデリー国際空港に到着したところを警察に身柄を確保された。

 ハムザ容疑者は、パキスタンのカラチ(Karachi)にあるラシュカレトイバの拠点から電話でムンバイにいた武装メンバー10人に襲撃の指示を送ったとされる。10人はムンバイ市内の2つの高級ホテル、ユダヤ教関連施設、レストラン、鉄道駅を襲撃した。

 インドPTI通信(Press Trust of India)によると、ハムザ容疑者は複数の偽名を使い分け、近年はサウジアラビアで生活していた。現在はデリーで警察に身柄を拘束されているという。

 複数のメディアがハムザ容疑者は30歳でインド西部のマハラシュトラ(Maharashtra)州出身と伝えている。ムンバイは同州の州都。

 ムンバイの高等裁判所は2011年、この事件の実行犯のうち唯一生き残ったモハメド・アジマル・カサブ(Mohammed Ajmal Kasab)被告に死刑判決を言い渡している。(c)AFP