【6月25日 AFP】元世界ランキング1位のキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)が、ここ最近の度重なる故障が現役引退の決意を固めさせたと明かした。

 出産のため2007年に1度引退している29歳のクライシュテルスは、2012年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)を最後に2度目の引退を発表している。

 臀部(でんぶ)の治療に専念するため、全仏オープンテニス(French Open 2012)の出場を見送り、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)に向けて準備していたクライシュテルスだが、復帰戦となった6月のユニセフ・オープン(UNICEF Open 2012)で腹部の筋肉を痛め、準決勝での棄権を余儀なくされたものの、現在はウィンブルドン出場に向けて治療に専念している。

 選手生命が終盤に差し掛かったことを感じているクライシュテルスは、これ以上痛みが悪化しないうちに引退することは正しい選択であると確信している。

 クライシュテルスは引退を思い留まる可能性について問われると、「これで終わり。悔いはないわ。自分が望む形のプレーをするには年を取りすぎて、身体がついていかないの」とコメントし、「家族のためではなくて、身体的な面からの判断。ここまで来るために身体を駆使してきて、今私が向き合っているのは、15年も20年も続けてきたライフスタイルそのもの」と説明した。

 また「この3、4年間は本当にすばらしい冒険で、テニス人生という一つの章を良い形終えることができるんじゃないかと思ってるわ」とコメントした。

 クライシュテルスが娘のジャダ(Jada)ちゃん出産後の2009年に1度目の引退から復帰した際、多くの批評家は第一線での活躍は難しいと主張したが、同年と2010年の全米オープンで2連覇を達成し、2011年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2011)でも優勝を飾っている。(c)AFP/Steve Griffiths