【6月22日 AFP】オーストラリアの研究チームが21日、太古に生息していた史上最大の有袋類「ディプロトドン(Diprotodon)」の群生化石を発見したと発表した。群生化石としては、これまでで最大という。ディプロトドンはおよそ200万年~5万年前にかけてオーストラリアに生息していた、現代のウォンバットの仲間。

 クイーンズランド(Queensland)州の発掘現場には、ディプロトドンの骨格化石がおよそ50体埋まっていると考えられている。顎の骨だけで長さ70センチにも及ぶ大きな個体も見つかっており、この化石標本は「ケニー(Kenny)」と命名された。

 発掘チームのリーダーは、ケニーはこれまで見たディプロトドンの化石の中でも最大規模の大きさで、保存状態も最高レベルと話している。内股で歩き、成人1人が入るほど大きな後ろ開きの袋を持っていたディプロトドンは、「ウォンバットとクマをかけ合わせ、サイの大きさにしたような動物」だと説明している。(c)AFP/Amy Coopes