【6月11日 AFP】中国国営新華社(Xinhua)通信は9日、同国初となる有人ドッキングを行う宇宙船「神舟9号(Shenzhou-9)」が今月打ち上げられる予定だと報じた。

 新華社が中国有人宇宙プロジェクトの発表として伝えたところによると、神舟9号とその打ち上げロケットは、既に中国北西部にある酒泉衛星発射センター(Jiuquan Satellite Launch Center)の発射台に移動しているという。

 当局者によれば今回のミッションでは、現在、地球を周回している実験用モジュール「天宮1号(Tiangong-1)」とのドッキングを、3人の宇宙飛行士が手動で行う。

 新華社は3月、中国有人宇宙プロジェクトの牛紅光(Niu Hongguang)副総指揮の話として、訓練中の宇宙飛行士候補者の中には女性も含まれており、中国初の女性宇宙飛行士が今年の有人ドッキング実験に参加する可能性があると報じていた。中国は2003年に初の有人宇宙飛行を行った。

 以降、数回にわたり有人ミッションを行っているが、これまで女性飛行士は一度も参加していない。

 有人ドッキングに成功すれば、宇宙飛行士2人が天宮1号に一時的に乗り込んで科学実験を行う。新華社が報じた当局の発表によると、1人は緊急時に備えて神舟9号にとどまるという。

 前年11月には、無人宇宙船「神舟8号(Shenzhou-8)」が天宮1号とのドッキングを2回、同国で初めて成功させ、地上に帰還した。高速で地球を周回する機体同士がキスをするかのような宇宙船のドッキングには高度な技術が必要とされる。(c)AFP

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