【6月6日 AFP】太陽の手前を金星が通過する「金星の太陽面通過」という天文現象が日本時間6日午前7時すぎから始まった。

 北米、中米、南米の北部の雲のない気象条件に恵まれた場所で、米東部夏時間5日午後6時(日本時間6日午前7時)すぎからこの現象が観測され始めた。

 今回この現象は7時間近く続き、東アジアや西太平洋地域ではその全体を、欧州、中東、南アジアでは現地時間の6日の日の出の時間帯に最後の方の段階を見ることができる。南米の大部分、西アフリカ、南西アフリカでは、他の地域で観測した映像を見ない限り今回の現象を見ることはできない。

 観測で失明する恐れもあるため、必ず承認を受けた太陽フィルターを通して見るよう専門家らは警告している。また太陽を見る際にサングラスを掛けるだけでは十分に目を守ることができず、目を痛める恐れがあるという。

 この現象は拡大しなければ観測できないため、過去に観測されたのは6回だけ(1639年、1761年、1769年、1874年、1882年、2004年)だが、この現象自体は紀元前2000年から2004年までの間に53回起きている。次にこの現象が起きるのは105年後の2117年だ。(c)AFP/Kerry Sheridan