【5月29日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は25日、おおぐま座(Ursa Major)にある渦巻銀河M101(回転花火銀河、Pinwheel Galaxy)の赤外線、可視光線、紫外線、X線の観測データを合成した画像を公開した。若い星と古い星が、渦巻きの腕部にほぼ均等に分布している。

 画像の赤い部分はスピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)が撮影した赤外線画像で、銀河内の星が形成される場所でちりの集まりが発する熱を示す。

 黄色い部分はハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)が捉えた可視光線。そのほとんどは星が放つ光で、赤外線画像に見られるものとほぼ同じ渦巻き状になっている。

 青い部分は、約100万年前にできた温度が高い若い星が発した紫外線で、銀河進化探査衛星GALEXGalaxy Evolution Explorer)が撮影したもの。

 紫色の部分は最も高温で、星が爆発したときに発生する数百万度ものガスなどの物質がブラックホールの周囲で衝突していることを示す。チャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory)が撮影した。

 これらの画像を合成することで、各部分のスペクトルの特徴の比較が可能になる。

「回転花火銀河」の直径は約17万光年で、天の川銀河(Milky Way)より70%ほど大きい。地球からの距離は2100万光年。つまり2100万年前に回転花火銀河から放たれた光を目にしているということになる。(c)AFP