【5月29日 AFP】エジプト大統領選の選挙管理委員会は28日、5月23、24日に行われた第1回投票の結果を発表し、「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」が擁立したムハンマド・モルシ(Mohammed Mursi)氏と、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)政権で首相だったアハメド・シャフィク(Ahmed Shafiq)氏が決選投票に進むことを明らかにした。

 ファルーク・スルタン(Faruq Sultan)選挙管理委員長は、各候補者の得票率はモルシ氏が24.77%、シャフィク氏が23.66%、ハムディーン・サバヒ(Hamdeen Sabbahi)氏が20.71%、イスラム穏健派のアブドルムネイム・アブールフトゥーフ(Abdel Moneim Abul Fotouh)氏が17.47%、元外相のアムル・ムーサ(Amr Mussa)氏が11.12%で、過半数を獲得した候補者はなく、モルシ氏とシャフィク氏が決選投票に進むと述べた。投票率は46%だったという。

 また、選挙違反があったとして複数の候補者から計7件の不服申し立てがあったが、選挙結果に影響なかったとして退けたことも明らかにした。

 選挙結果発表の数時間後、決選投票進出が決まったシャフィク氏のカイロ(Cairo)にある選挙運動本部の別館が何者かによって放火された。これまでのところ負傷者が出たという情報はなく、消防当局によると火は間もなく鎮火したという。出火の前にはシャフィク氏の決選投票進出に抗議して約1000人がタハリール広場(Tahrir Square)に集まっていた。(c)AFP/Samer al-Atrush