【5月24日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)近郊で22日、野生のピューマが町中に迷い込んだ。警察官や動物管理局員から逃げようとしたため、このピューマは射殺された。

 ピューマは別名「マウンテンライオン」とも呼ばれる大型のネコ科動物で、射殺されたのは3歳とみられる体重約34キロの個体。

 22日午前6時(日本時間同日午後10時)ごろロサンゼルス西の海岸から数ブロック離れた、人気ショッピング街に程近いサンタモニカ(Santa Monica)の事務所の中庭に現れたところを管理人が見つけて警察に通報し、警察官や魚類鳥獣保護局(Department of Fish and Game)の職員らが現場に急行した。

 サンタモニカ警察の警察官によれば、ピューマを中庭にとどめておくために殺傷力の低い催涙弾や消防ホースなどさまざまな手段を使ったが、「ピューマはどうしても逃げようとしたので、市民の安全を守るためにやむを得ず安楽死させた」という。

 動物保護団体は落胆している。ロサンゼルス動物虐待防止協会(Society for the Prevention of Cruelty to Animals Los Angeles)のマデリン・バーンスタイン(Madeline Bernstein)代表は、追い詰められたピューマに「放水し催涙弾を撃つ行為は、ピューマをさらに刺激するだけだ」と話すとともに、野生動物を安全に取り押さえるために必要な手順と訓練方法についての調査が必要だと述べた。(c)AFP