【5月21日 AFP】英ポップグループ「ビージーズ(The Bee Gees)」のロビン・ギブ(Robin Gibb)さんが20日、がんのため死去した。62歳だった。

 ロビンさんは、2010年8月に腸の手術を受けた際、結腸と肝臓にがんが見つかり、以来、闘病生活を続けていた。4月には肺炎を起こして昏睡(こんすい)状態に陥ったが、奇跡的に意識を取り戻していた。

 1949年12月22日、英国のマン島(Isle of Man)に生まれたロビンさんはマンチェスター(Manchester)で育ち、1958年に家族とともにオーストラリアのブリスベーン(Brisbane)に移住。兄のバリー(Barry Gibb)さん、双子の弟、モーリス(Maurice Gibb)さんと共にビージーズを結成。1967年に英国に戻り、英のヒットチャートで1位になった「マサチューセッツ(Massachusetts)」などのヒット曲を送り出した。

「恋のナイトフィーバー(Night Fever)」「ステイン・アライブ(Stayin' Alive)」「愛はきらめきの中に(How Deep Is Your Love)」など、ビージーズの曲をフィーチャーした1977年の米ディスコ映画「サタデー・ナイト・フィーバー(Saturday Night Fever)」が大ヒット。サウンドトラックは4000万枚を売り上げ、ビージーズ最大のヒットとなった。

 ロビンさんは生前、ビージーズについて、「3人は体は3つだが魂は1つ。そんな精神で音楽を続けてきた。曲を作っているときも、互いに気持ちが分かり合えるんだ」と語っている。ロビンさんの死去で、ビージーズ3兄弟のうち残ったメンバーはバリーさんただ1人になった。モーリスさんは2003年に腸の病気で死去している。

 ビージーズのメンバーではないが、末弟のアンディ(Andy Gibb)さんも1988年にコカイン摂取が原因で死亡しており、ロビンさんは3月、英大衆紙サン(The Sun)とのインタビューで「アンディやモーリスは早死にし、僕も病に見舞われている。僕の家族におこった悲劇は、僕たちが過去に得た栄光の代償なのかもしれないと思う時がある」と語っている。

 2001年発表のアルバム「This Is Where I Came In」が、ビージーズが3兄弟揃ってスタジオで制作した最後のアルバムになった。(c)AFP/Robin Millard

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