【5月19日 AFP】ヌードで横たわるスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)カナダ首相を描いた油彩画が公立図書館に展示され、ひんしゅくや失笑を買っている。

 保守派のハーパー首相が裸で足元に犬をはべらせ、長いすに横たわる姿。スーツ姿の人々に囲まれているが、周りの人物の顔は画面の外に切れていてうかがえない。

 この絵は、画家マーガレット・サザーランド(Margaret Sutherland)氏の作品で題名は『エンペラー・オートクチュール(仕立て服の皇帝)』。フランス印象派の巨匠エドアール・マネ(Edouard Manet)の代表作『オリンピア(Olympia)』にヒントを得て風刺的に描いたという。

 議員たちからは「趣味が悪い」「限界寸前」「美意識に反する」と批判が噴出。野党・新民主党のネーサン・カレン(Nathan Cullen)議員は「カナダ国民はこんなものを目にする必要があるのだろうか」と語り、自由党のスコット・ブリソン(Scott Brison)議員は「これぞ保守的になって隠す必要があるもの」とコメントした。

 アンドリュー・マクドゥガル(Andrew MacDougall)首相報道官はツイッター(Twitter)で、「われわれはあまり感心していない。首相が大のネコ好きなことは誰でも知っているはずだ」と述べた。

 この絵は美術コンペの一部として、オンタリオ(Ontario)州キングストン(Kingston)の公立図書館で5月末まで公開されるという。

 なお、首相はこの絵画の制作にあたり、モデルを務めてはいない。(c)AFP

【参考】マーガレット・サザーランド氏の作品
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