【5月15日 AFP】台湾では、仏教徒が自らの「業(ごう)」を改善するために魚や鳥を野に放す「放生」という儀式によって毎年数千万匹の生物が死んでいると、動物保護活動家らが警告を発している。

 この儀式の禁止を検討している台湾政府によれば、儀式によって環境が破壊されるのに加え、毎年放される2億匹前後の生物の多くが餌や生息地の不足により死んだり傷ついたりしているという。

 動物保護団体「台湾動物社会研究会(Environment and Animal Society of Taiwan)」によれば、台湾では毎年約750の放生の儀式が行われている。

 台湾の農業委員会(農業省)の担当者は13日、AFPに対し、これまでの交渉で一部の団体は儀式の中止に同意したが、放生の禁止を受け入れていない団体もあると述べた。

 現在提案されている野生生物保護法の改正案では、許可無く放生をした者に対し最大2年の禁錮刑または250万台湾ドル(約680万円)の罰金が科されることになる。(c)AFP