【4月27日 RenewableEnergyWorld.com】再生可能エネルギー分野で先駆的な役割を果たしてきたデンマークが、その名声をさらに高めるべく大胆な計画を発表した。2020年までに発電量の3分の1を再生可能資源でまかない、2050年までには全発電量を再生可能エネルギーに切り替える、というものだ。

 政府の全面的な支援を受け、デンマークは将来見込まれるエネルギー価格変動による影響の回避を目指す。

 自由党(Liberal Party)のリュッケ・フリース(Lykke Friis)氏は英国放送協会(BBC)に対し、「どのような対策を取ろうと、この先エネルギー価格の上昇は避けられない。理由は単純だ。インドや中国の人々が自家用車を持ち、旅行をしたいと思うようになるからだ」と指摘。「このため、わが国は化石燃料からの自立という明確な目標を持つようになった。そうすればエネルギー価格の大きな変動の影響を受けずに済む」と説明した。

 デンマークは3月にも、2020年までにエネルギー消費量を2006年比で12%削減すると発表している。

 この再生可能エネルギー政策を受け、デンマークの国営総合エネルギー企業Dong Energyが動いた。ブルームバーグ(Bloomberg)の報道によると、同社は24日、7億9500万ドル(約640億円)を投じて、石炭やガスを燃料とする火力発電施設の3工場をバイオマス発電施設に転換する計画を発表。計画が順調に進めば、2015年にはバイオマス発電施設への転換工事が3施設全てで終了する見通しだという。

 デンマークでは、再生可能エネルギーでバイオマス発電が占める割合が既に70%に達している。(c)RenewableEnergyWorld.com/AFPBB News

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