【4月26日 AFP】(記事更新、写真追加)サッカー欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)は25日、準決勝第2戦が行われ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が2試合合計スコアを3-3として迎えたペナルティーキック(PK)戦でレアル・マドリード(Real Madrid)に3-1で勝利し、決勝進出を決めた。

 本拠地フスバル・アレナ・ミュンヘン(Fussball Arena Muenchen、アリアンツ・アレーナ・スタジアム(Allianz Arena Stadium))での第1戦を2-1で先勝していたバイエルンは、前半6分にデヴィッド・アラバ(David Alaba)がレアルのアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)のシュートを阻もうとしてハンドを取られ、ペナルティーキック(PK)を献上。これをクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)に決められ先制されると、同14分にもサミ・ケディラ(Sami Khedira)からメスト・エジル(Mesut Ozil)と繋がれてロナウドに追加点を許し、2試合合計2-3で逆転を許した。

 しかし同27分、バイエルンはマリオ・ゴメス(Mario Gomez)がレアルのペペ(Pepe)に倒されてPKを獲得すると、これをアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が決めて2試合合計3-3の振り出しに戻した。

 試合はチャンピオンズリーグの準決勝では史上3度目となる延長戦に突入。バイエルンが体力的にも優勢と思われたものの、両者のペースが落ちて決着はつかず、勝負はPK戦へと持ち込まれた。

 PK戦ではバイエルンのゴールキーパー(GK)マヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)が、1人目のロナウドと2人目のカカ(Kaka)のPKを止め、ヒーローとなった。さらにレアルはセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)が枠を大きく外すと、バイエルンはバスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)が冷静に蹴り込み、決勝進出の切符を手にした。

 5月19日に本拠地で行われるチェルシー(Chelsea)との決勝戦に臨むバイエルンだが、アラバとルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo)、ホルガー・バドシュトゥバー(Holger Badstuber)が累積警告で出場できなくなっている。

 またバイエルンの決勝進出は、チャンピオンズリーグ2009-10(UEFA Champions League 2009-10)で当時ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督が率いていたインテル(Inter Milan)戦以来となる。この時は0-2で敗れ、準優勝に終わっている。

 試合後、バイエルンのユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督は勝利に歓喜し、「われわれは2-0とリード奪った並外れたチームを相手に素晴らしいプレーをした。1点を奪い返し、PKではゴールキーパーが最高だった。少し運もついていた」とコメントした。

 また、「選手達には試合前から120分戦う可能性があると伝えていたが、PK戦は予想していなかった。選手達は緊張もあり疲れていたが、今シーズンの重要な目標は達成した。本拠地での決勝に出場するということが一種の執念になっていた」と明かした。

 一方モウリーニョ監督は、「勝っても負けても平静を保つことがサッカーというものだ」と敗退を冷静に受け止め、「われわれが先週末(22日)にリーグでFCバルセロナ(FC Barcelona)との重要な試合に挑んでいる間、彼らは休むことができていて、その差は試合終盤で明らかだった。2-1という結果では、ひとつのミスで負けることになるが、チームのことは誇りに思っているし、強くあらなくてはならない。リーグ優勝を果たせれば、われわれにとって大きな一歩となる。それにはあと勝ち点6点必要だ」と語った。

 またチェルシーとバイエルンによる決勝戦については、「良い試合になることを望むが、10人でバルセロナを倒したチェルシーに勝って欲しい」とコメントした。(c)AFP/Dermot Ledwith