【4月25日 AFP】(記事更新、写真追加)米大リーグ(MLB)、テキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)のダルビッシュ有(Yu Darvish)が24日、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)戦に先発登板し、今季3勝目を挙げた。試合はレンジャーズが2-0でヤンキースに勝利した。

 同試合は、MLB所属日本人投手の勝利記録数5位のヤンキース黒田博樹(Hiroki Kuroda)と、MLBが獲得した史上最強の日本人であろうレンジャーズのダルビッシュとの注目の対戦となった。

 ダルビッシュは8回3分の1を投げて5安打無失点にヤンキース打線を抑え、10三振を奪った。

 試合後、現状が最高か問われると「今よりもっと上があると考えたい」と答えたダルビッシュは、無失点で迎えた9回にヤンキースのニック・スウィッシャー(Nick Swisher)に安打を許して降板する際、4万7千人以上の観客からスタンディングオベーションを受けた。

 ダルビッシュ降板後、2番手として登板したジョー・ネイサン(Joe Nathan)も無失点に抑え、シーズン5セーブ目を挙げている。

■監督、女房役も満足げ

 ダルビッシュはこれまで先発登板した3戦で調子の差が激しかったが、この日の試合でレンジャーズが交渉権と6年間の年俸合わせて約1億1千万ドル(約85億円)を投じて獲得に乗り出した意味を証明した。

 レンジャーズの捕手マイク・ナポリ(Mike Napoli)は2人が良いバッテリー関係にあると話し、「彼とはとてもやりやすい。思い浮かぶ全ての投球方法を使った。彼は本当に多くの球種を持っている。それらを理解できるようになってきて、とても良くなってきた」と話した。

 ロン・ワシントン(Ron Washington)監督は、「今より上達するならば、今シーズンの残りはスペシャルな年になるね。今夜、彼は持っているものをを全て出し切ったし、それが必要だった」とコメントした。

 一方、2011シーズンはレンジャーズと対戦した9試合で7勝を挙げているヤンキースの先発を務めた黒田は6回3分の2を投げて5安打2失点で敗戦を喫し、自身の戦績を1勝3敗としている。

 日本人選手の先発対決の実現は、2010年に当時ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)所属だった黒田が、高橋尚成(Hisanori Takahashi)が所属していたニューヨーク・メッツ(New York Mets)戦で8回を無失点に抑え2-0で勝利した一戦以来、7度目となった。
 
 その他5試合は、2009年の川上憲伸(Kenshin Kawakami)対松坂大輔(Daisuke Matsuzaka)、2007年の松坂対大家友和(Tomo Ohka)、2002年の大家対マック鈴木(Mac Suzuki)、2000年のマック鈴木対野茂英雄(Hideo Nomo)、1999年の鈴木対伊良部秀輝(Hideki Irabu)となっている。(c)AFP