【4月12日 AFP】1912年に起きた英豪華客船タイタニック(Titanic)号の沈没事故から15日で100年を迎えるのを記念して、英家系調査ウェブサイト「Ancestry.co.uk(アンセストリー)」が9日、20万件の関連資料を無料で公開した。乗客名簿のほか、エドワード・スミス(Edward Smith)船長や常客の米実業家ベンジャミン・グッゲンハイム(Benjamin Guggenheim)氏、資本家ジョン・ジェイコブ・アスター(John Jacob Astor)氏らの遺言なども見ることができる。

「不沈船」とうたわれたタイタニック号は米ニューヨーク(New York)に向けての初航海中、氷山に衝突して沈没し、乗員・乗客およそ1500人が死亡した。

 5月31日まで無料公開されるデータベースには、300件を超える検死記録や海中で発見された328遺体の資料、乗客121人の墓石の写真も含まれている。また、沈没時に現場に急行して約700人の生存者全員を救出した客船カルパチア(Carpathia)号の乗客名簿も公開されている。

 Ancestry.co.ukのミリアム・シルバーマン(Miriam Silverman)コンテンツ管理部長は、次のように述べている。「世代を越え、先祖がタイタニック号に乗っていたと伝え聞いたり、その証拠を紛失してしまった家族は多いのではないか。貴重な資料の提供によって、悲劇の航海にまつわる先祖の物語をひもとくことが出来ればうれしい」(c)AFP