【4月2日 senken h】「senken h」が全国のセレクトショップバイヤーへのアンケートを元に、シーズンにもっとも魅力を放ったブランドを選定する「セレクトショップバイヤーズ賞」。今回は11年春夏・秋冬を通じてもっとも輝いたブランドを決めるベストブランド・オブ・ザ・イヤーを発表。全国のセレクトショップバイヤー約100人に、時代をリードするブランド、もっともブレークしたブランドや期待の新人などを春夏、秋冬の2回にわたりヒアリング。そこからプロの“本気”の評価で今のファッションを盛り上げるブランドたちをリアルに描き出す…。

<レディス vol.1>
■クリエーティブブランド −もっともクリエーティブなデザインを見せたブランド−
-ドメスティックデザイナー(日本を拠点に活動するデザイナーブランド)
 1位:サカイ(sacai
 2位:ミュベール(MUVEIL
 3位:トーガ(TOGA
春夏に続き、年間も1位は「サカイ」。バイヤーからのリスペクトは群を抜き、今の日本のファッションシーンを引っ張り続けている。「ミュベール」も春夏から連続の2位。大人可愛い洋服たちでセレクトショップに欠かせないブランドだ。「トーガ」は、とくにここ数シーズンコレクションへの評価が高まって3位。

-インターナショナルデザイナー(世界で活躍するデザイナーブランド)
 1位:セリーヌ(CELINE
 2位:ステラ・マッカートニー(Stella McCartney
 3位:プラダ(PRADA
世界中からリスペクトを集める「セリーヌ」がダントツのトップ。そのクリエーションは、今やファッショントレンドの発信源。2位の「ステラ・マッカートニー」も前回に続く同順位。ファッション業界にファンも多く、いつもレディススタイルをリードするクリエーションを続けている。3位は「プラダ」。ミニマムで抑制的なエレガンスを醸し出すミウッチャ・プラダへのリスペクトが改めて高くなっている。

■ベストセールスブランド −店頭での人気がもっとも高く、ブレークしているブランド−
-リアルクローズ
 1位:モンクレール(MONCLER
 2位:サカイ / サカイ・ラック(sacai / sacai luck
 3位:Tバイアレキサンダーワン(T by ALEXANDER WANG
 3位:ミュベール(MUVEIL
セレクトショップでもっとも売れたブランドを決めるベストセールス。リアルクローズ部門では「モンクレール」がトップ。秋冬だけでなく、年間で見ても群を抜く人気のダウンジャケットのキングだ。2位はクリエーションに続き「サカイ」とカジュアルライン「サカイ・ラック」。3位もニューヨークデザイナー「アレキサンダーワン」のカジュアルライン「Tバイアレキサンダーワン」と日本の「ミュベール」でリアルクローズのデザイナーブランドの時代を印象付ける。

-モード、デザイナーズ
 1位:ステラ・マッカートニー(Stella McCartney
 2位:アクネ(Acne
 3位:カルヴェン(CARVEN
コレクションブランドの店頭での売れ行きでは「ステラ・マッカートニー」がトップ。クリエーションとセールスを両立する、もっとも成功するブランドのひとつ。2位「アクネ」は、コレクションブランドへと進化し、ファッション業界人の評価を高めるスウェーデンの注目株。3位「カルヴェン」も春夏から引き続き、ファッションバイヤー注目の老舗オートクチュールメゾンの新ライン。新デザイナーのギョーム・アンリを起用したプレタポルテで、店頭でもブレークした。

-シューズ
 1位:ファビオ・ルスコーニ(FABIO RUSCONI
 2位:サルトル(SARTORE
 3位:ジミー・チュウ(JIMMY CHOO
並み居るラグジュアリーメゾンを抑えて、イタリア「ファビオ・ルスコーニ」がトップに。トップメゾンの靴と同レベルのクオリティーを高いコストパフォーマンスで実現した靴でシューズの主役に。2位「サルトル」はフランス発祥のシューズブランド。ハイブーツ人気の中心的存在。3位「ジミー・チュウ」もマニッシュなシューズトレンドの火付け役。

-バッグ
 1位:セリーヌ(CÉLINE
 2位:トリーバーチ(TORY BURCH
 3位:ジバンシィ(GIVENCY
「セリーヌ」が圧巻の人気。トータルルックのクリエーションに続いて、バッグ人気も衰え知らず。2位「トリーバーチ」はその人気に迫る勢いで支持が急上昇する。人気のシューズに加えて今年はバッグでブレークした。「ジバンシィ」のバッグも11年秋冬コレクションから一気に評価が高まって、3位にランクイン。

-アクセサリー
 1位:チャンルー(CHAN LUU
 2位:ミリアム・ハスケル(Miriam Haskell
 3位:プティローブノアー(petite robe noire
セレクトショップで大ブレーク中の米国「チャンルー」が春夏・秋冬ともに圧倒的なトップ。クールな中にちょっとエスニックなエッセンスを漂わせるデザインと、ぐるぐると手首に巻くスタイルで、アクセサリートレンドをリード。ブレスレットに続いて、アンクレットにも人気が飛び火中。2位は、天然石を使わないコスチュームジュエリーを世に生み出した「ミリアム・ハスケル」のビンテージジュエリー。アンティークへ回帰するトレンドで見直された往年の名ブランド。3位は同じくコスチュームジュエリーを作る日本ブランド「プティローブノアー」。

-ライフスタイルグッズ
 1位:ジョンマスターオーガニック(john masters organic
 2位:ディプティク(diptyque
 コスメや生活雑貨などのライフスタイルグッズ部門では、米国「ジョンマスターオーガニック」が今回もトップをキープ。セレクトショップにコスメやヘアケアグッズが売られるきっかけになった先駆者の勢いは変わらず。2位には、アロマキャンドルが人気のコスメ・フレグランスブランド「ディプティク」。

-ファッショングッズ
 1位:ファリエロ・サルティ(Faliero Sarti
 2位:ジョンストンズ(Johnstons
 3位:アンティパスト(ANTIPAST
イタリアのストール「ファリエロ・サルティ」が春夏・秋冬ともにセレクトショップの店頭を盛り上げ続けてトップ。世界中のトップブランドに生地を提供するラグジュアリーメーカーが作るストールは、発色と柔らかな着け心地でファンが増殖中。一方「ジョンストンズ」は英国を代表する老舗ニットブランド。糸から作る世界有数のニットウエアが英国トレンドを体現する。3位には、レッグウエア人気の火付け役、日本の「アンティパスト」がランクイン。(c)senken h

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