【3月28日 AFP】中東の衛星テレビ、アルジャジーラ(Al-Jazeera)は27日、フランス南西部で7人が殺害された連続銃撃事件で、警官に射殺されたモハメド・メラ(Mohamed Merah)容疑者(23)による殺害の様子が収められたビデオを放映しないことを決めたと発表した。

 アルジャジーラによると、フランス語で「Al-Qaeda attaque la France」(アルカイダはフランスを攻撃する)と題された映像の入ったUSBメモリーがパリ支局に26日、匿名で送付されてきた。すぐに仏警察当局に引き渡したという。

 ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は27日、各テレビ局に、ビデオを放映しないよう強く要請した。

 カタール・ドーハ(Doha)に本社を置くアルジャジーラは、「ビデオにはまだ公になっていない新たな情報が含まれていないことに鑑み、当社の倫理規定に基づいてビデオのいかなる内容も放映しない」と説明。多くの報道機関からビデオのコピー入手の依頼があったが断ったという。

 メラ容疑者は犯行時にビデオを撮影したと自慢していた。複数の目撃者が警察に、同容疑者が胸部のベルトにビデオカメラを取り付けていたと証言している。(c)AFP