【3月28日 Relaxnews】エストニアの首都タリン(Tallinn)の市当局は26日、同市公共交通機関の無料化を計画していると発表した。欧州域内の首都としては初の取り組みとなるが、その一方で政治的に動機付けられた税金の無駄遣いとの批判もある。

 タリン市のエドガー・サビサール(Edgar Savisaar)市長は、「タリンは公共交通機関の無料化を進めると決めた欧州で初めての首都だ。(タリンは)欧州のグリーン運動における旗艦になる」との声明を発表した。

 市当局によると、公共交通機関が無料となるのは、2013年1月1日から。最新の世論調査では、首都に暮らす41万6000人の約4分の3が同計画を支持しているという。

 また市当局者は、首都における環境保護を目的とする運動「欧州グリーン首都(European Green Capital)」でタリン市は先陣を切ってきたと付け加えた。

 一方で、無料化の計画はサビサール市長が所属する野党・中道党(Centre Party)の人気取りで、税金の無駄遣いだとの批判が出ている。また無料化で公共交通機関がホームレスの避難先になるとの懸念の声も上がった。

 タリン市は、公共交通機関のコストの33%をその運賃でまかなっている。(c)Relaxnews/AFPBB News