【3月19日 AFP】カナダのロバート・ニコルソン(Robert Nicholson)法相は15日、急増する高齢者への暴力や虐待事件の増加を受け、高齢者に危害を加えた者に対する刑罰を厳格化する刑法改正案を発表した。

 この法案は、裁判官が加害者の量刑を判断する際に、被害者の年齢が危害の度合いに影響したと見なすことを可能とするもの。既存の児童虐待防止法と同様のものだ。

 だが、野党の新民主党(New Democratic PartyNDP)は、虐待問題の根幹にある高齢者の困窮した生活環境を法案は提示していないと批判。高齢者を自動的に政府の生活保護制度に登録する独自の法案を提案している。

 カナダ法務省によると、2009年に虐待の被害者となった高齢者は7900人。このうち3分の1は家族から、別の3分の1は友人や知人から虐待を受けていた。虐待の形態として最も多かったのは経済的な虐待で、このほかは肉体・精神的な虐待やネグレクト(適切な世話の放棄)など。

 カナダの65歳以上人口は全人口の約14.4%を占める。(c)AFP