【3月17日 AFP】国連(UN)とアラブ連盟(Arab League)のシリア特使、コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長は16日、反政府勢力への弾圧が続くシリア情勢について、慎重に対処しなければ他の中東諸国に紛争が拡大する恐れがあるとの認識を示した。アナン特使は、国連安保理(UN Security Council)に対し、連携してシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に圧力を掛けるよう求めたという。

 トルコ政府は16日、「深刻な安全上の問題」があるとして、シリアにいるトルコ国民に帰国を強く促した。また、駐シリア大使を本国に呼び戻すことを検討していると明らかにした。シリアでは多数の人々が新たな反政府デモに参加しており、活動家らによるとこのデモで少なくとも15人が死亡したという。

 アナン特使の報道官によれば、特使は今週末にも国連専門家チームをシリアに派遣し、停戦の可能性や国際監視団の派遣について協議するよう指示したという。(c)AFP/Tim Witcher