【3月9日 AFP】地球が5年来で最大規模の磁気嵐に見舞われると予測していた米海洋大気局(NOAA)宇宙天気予報センターは8日、結果的に送電線や衛星利用測位システム(GPS)などへの影響はなかったと発表した。

 今週発生した太陽表面の一連の爆発現象「太陽フレア」による磁気嵐は、34時間かけて米東部時間8日未明(日本時間同日午後)に地球に到達したが、その強さは5段階のうち最も小さい「G1」だった。

 NOAAの宇宙気候学者ジョゼフ・カンチェス(Joseph Kunches)氏は「NOAAの予報士は苦戦した」としながら、予測の難しさをピッチャーが投げたボールの行方はキャッチされるまで分からないことになぞらえ、「われわれはそのボールのスピンを見逃していた」と述べた。

■しばらくは警戒を

 カンチェス氏はこれまでにGPSや送電網の障害報告はなく、またオーロラはNOAAが予測していた地域より北で観測されるだろうと述べた。しかし磁気嵐は続くため、今後24時間は影響が大きくなる可能性があるとして注意を呼び掛けた。

 米航空宇宙局(NASA)によると、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に滞在中の宇宙飛行士らに今回の磁気嵐の影響はなかったという。(c)AFP/Kerry Sheridan

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